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発注者

旭化成ホームズ株式会社

DATA企業データ

代表取締役社長
大和久 裕二
従業員数
12,339名(2025年3月末現在)
設立
1972年11月
資本金
32.5億円

事業概要

「世界の人々の“いのち”と“くらし”に貢献します。」を理念に、マテリアル、ヘルスケア、住宅の3領域で事業を展開する旭化成グループの中で、旭化成ホームズは、戸建・集合住宅の供給や不動産開発事業などの住宅領域を担う中核会社。

旭化成ホームズ株式会社

取組の背景

業界の課題を踏まえ、施工事業者重視の取組を改めて徹底

建設業の2024年問題に関し、住宅建築の現場では、時間外労働の上限規制だけではなく、職人の高齢化など将来にわたる人材確保のほか、多様化する顧客ニーズへの対応といった課題が生じている。旭化成ホームズは、以前より安定的で持続可能な施工体制の確保に向け、適正な工期設定や協力会社との信頼関係の構築を進めてきていたが、2024年問題を契機に、より意識して取り組むこととなった。

取組のポイント

  • 取 組1
    [ 様々な条件を考慮した適正な工期の設定 ]

    建物の種類、規模ごとに基本となる工期を設定した上で、特別仕様ごとに都度、工期加算を実施するほか、長期休暇や気象条件まで加算の対象としている。この建物別の工期は、専用の書式に建物規模や工事内容、施工条件を選択することで設定が可能であり、営業担当も含め社内で無理のない工期設定を統一的に行うことを可能としている。

  • 取 組2
    [ 協力会社との信頼関係の構築 ]

    協力会社と日頃から密なコミュニケーションを図り、資材高騰の影響など各社を取り巻く環境を随時把握している。建物種や規模ごとの適正工期も協力会社の意見を参考にして設定しており、現場の意見を取り入れた工期設定が協力会社からの信頼の獲得にもつながっている。

  • 取 組3
    [ エリア全体の対応で工事量を平準化 ]

    各エリア内の工事課の着工(・完工)予定物件数・着工(稼働)数といった情報を、毎月エリア内で共有し「見える化」している。この情報をもとに、1工事課では施工できない場合も、エリア内の工事課全体で調整することで、各月の工事量の平準化を図り、かつ施主の引き渡し日の要望にも寄り添った対応を可能としている。

TOPIC

施工事業者の意見を基に建物別の適正工期を設定

住宅建築は施工事業者があって成り立つものであり、旭化成ホームズは、働き方改革の大きな動きが始まる前から、協力会社との関係性を重視し、協力会社の意見を反映しながら適正な工期の設定にも取り組んできた。こうした中で、建設業の2024年問題は、事業の将来を見据えた対応に向けて、経営上層部から現場の担当者に至るまで、改めて全社員が意識しなおす契機となった。

専用の書式を使用することにより、工事担当だけでなく、営業担当を含めた全社員が容易に適正な工期を設定できるようになった。これにより営業担当としては、契約予定物件の必要工期の把握が容易になっている。加えて、各担当には本取組の背景や必要性を認識させることで、全社的に無理な工期設定の撲滅を実現している。この書式の工期設定は、協力会社の意見も考慮したうえで行い、メンテナンスを行う際も、必要に応じて協力会社の意見を求めるなど、現場の声が反映されるようになっている。この取組が旭化成ホームズと協力会社の関係を強化するツールの一つにもなっている。

顧客ニーズが多様化する中、施主の理解を得ることは、以前から難しい課題であるが、そうした中でも営業担当が容易に施主ごとの工期を設定して説明することが可能となったことや活動背景の理解の向上で、施主に対しては契約時より着工・引渡の時期を正確に説明し、着工・引き渡し時期の調整に理解を得ることにつながっている。こうしたことにより、工事量の平準化を進め、施工力の安定的な活用、ひいては協力会社の経営の安定化につながっている。

施工事業者の意見を基に建物別の適正工期を設定

協力会社との信頼関係を重視し、現場の声を反映した建物別の適正工期を設定。専用書式の活用で、営業から工事担当まで全社一貫した無理のない工期管理を実現している。

成果と課題

施工体制の維持に向けて

建物別の工期設定の取り組みは、協力会社と連携した対応の一例であるが、日常的なコミュニケーションなど長年の取組の積み重ねが協力会社との信頼関係の構築につながっている。建設業の2024年問題を迎えた現在も、変わることなく必要な施工体制を維持できるよう、旭化成ホームズと協力会社の双方で努力を重ねている。

VOICE

営業部門の声

無理のない工期設定が全社的に浸透

旭化成ホームズ株式会社 住宅事業マーケティング本部 住宅事業戦略部 企画室武田 剛さん

社内統一の工期計算シートにより、営業担当も建物ごとの工期の目安や違いを把握しやすくなり、お客様に迅速にかつ正確な情報を伝えることができ、着工の承認まで1つのシートで完結するので効率的に業務を進めることにつながっています。また、営業担当として実際の施工過程を目にしていた経験を振り返っても、シートに基づく工期は適切な期間であったと認識していますので、多く受注したい、工期を短くしたいと考えてもそれは現実的に難しく、無理のない工期設定の仕組みが、全社的な理解のもとに成り立っていると受け止めています。

武田 剛さん

施工部門の声

適正な工期設定が施工体制の確保に寄与

旭化成ホームズコンストラクション株式会社 総務部 人事課長傳田 和央さん

施工部門としては一律に工期を設定するのではなく、物件ごとに長短のある設定となっており、また、実際に着工するに当たり特殊な事情があれば、それを加味して工期を追加していただけることは非常にありがたいと感じています。施工条件に応じて必要な工期が確実に設定されることで、施工部門としては協力会社との調整が行いやすく、また、施工の実情に即した設定となっているため、協力会社からも高く評価いただいています。日々変化する物件のニーズにあわせ、新たに考慮すべき要素を取り入れられるよう、私たちとしても協力していきたいと思います。

傳田 和央さん

(2026年3月作成)

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