トラック
トラック業界の現状
トラックドライバーは自動車運転の業務の中でも、特に労働時間が長い業務であり、全産業平均と比べて、年間労働時間が400時間程度長い状況にあります。
トラック運転者の年間労働時間の推移
荷物を積み込む、荷物を下ろす際の待機時間が負担となっており、国土交通省が実施した実態調査によると、一運行あたりの荷待ち時間は平均して1時間34分にもなるといわれています。この時間を削減することができれば、その分、トラック運転者の労働時間の負担を減らすことにつながります。
1運行の平均拘束時間とその内訳荷待ち時間の有無別
1運行あたりの荷待ち時間の分布
荷物を積み込む、下ろすまでの待機時間の改善など、荷主※の立場から何も対策をしなければ、2024年度には約14%、2030年度には約34%の輸送能力が不足する可能性があると言われています。
※荷物の持ち主や、その荷物を送り出す企業など
皆さまにお願いしたいこと
トラック事業者と荷主で協力し、トラック運転者が決められた時間内で効率よく業務を行っていけるようにしてください。
トラック運送事業者から待ち時間のことなどで相談があれば、荷主の方と運送事業者がお互いに協力し、問題解決に取り組んでください。
上限規制、改善基準告示について
詳しく知ろう
トラックドライバーには2024年4月以降、以下の上限規制が適用されます。
- 原則、月45時間以内、年360時間以内
- 臨時的にこれを超える必要がある場合でも、年960時間以内。
さらに、トラックドライバーには、労働時間と休憩時間とを合わせた拘束時間、勤務間のインターバルである休息期間、運転時間などを規制する改善基準告示も適用されており、こちらも2024年4月から新しくなります。
2024年4月以降の改善基準告示
- 1日の拘束時間
- 13時間を超えないことを原則とし、最大でも15時間
- 1年・1月の拘束時間
- 年3,300時間以内、月284時間以内
- 1日の休息期間
- 11時間以上を基本とし、9時間を下回らない
- 運転時間
- 2日平均1日9時間以内