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海老川新駅(仮称)建設工事

発注者(鉄道業)

東葉高速鉄道株式会社

DATA企業データ

代表取締役社長
石井 慶範
従業員数
299名
設立
1981年9月
資本金
62,600,000,000円
(2025年4月1日現在)

事業概要

首都圏における都市高速鉄道事業者として、千葉県船橋市と八千代市を結ぶ鉄道の運営を行っている。安全で安定的な輸送サービスの提供を通じて地域の通勤・通学や日常生活を支えるとともに、自治体や関係事業者等と連携しながら、公共交通の利便性向上や沿線地域の発展にも貢献している。

受注者(建設業)

株式会社大林組

DATA企業データ

代表取締役社長
兼 C E O
佐藤 俊美
従業員数
9,386名
設立
1892年1月
資本金
57,752,000,000円
(2025年3月31日現在)

事業概要

創業以来受け継がれる「三箴-良く、廉く、速い」の精神を礎として、優れた技術と誠実なものづくりを通じて空間に新たな価値を創造するとともに、社会課題の解決に取り組むことで、持続可能な社会の実現に貢献している。建設事業で培った「ものづくり」の技術や知見を生かし、開発事業、グリーンエネルギー事業、新領域ビジネスなどを事業ポートフォリオに加えながら、グローバルに事業を展開している。

工事の概要

船橋市が市の中央部に位置する海老川上流地区において、医療や健康をテーマとした「ふなばしメディカルタウン構想」に基づき、新たなまちづくりを進めている。本構想では同地区に暮らす人々にとっても、訪れる人にとっても利便性の高いまちとなることを目指しており、まちづくりの核として、東葉高速鉄道が新たな駅の設置を進めている。
新駅建設工事では、既存路線の運行を継続しつつ施工を行うため、安全確保を最優先に関係機関と連携しながら、2029(令和11)年3月の完成を目指し工事を進めている。

〈新駅完成イメージ〉

新駅完成イメージ外観
新駅完成イメージ内観

発注条件
設定の背景

建設業の将来を見据え、民間発注工事でも週休2日を確保

国発注の工事を中心として週休2日工事への移行が進んでいるものの、民間発注の工事ではまだ十分ではない現状にある。東葉高速鉄道は、建設業の将来を見据えてこの現状を打破することとし、週休2日制を前提とした工期を設定の上で発注を行った。受注する大林組としても、働き方改革を率先して進める立場として、この発注条件を履行できるよう、発注者と協力しながら取り組んでいる。

発注条件
履行のポイント

  • 取 組1
    [ 工事調整会議による緊密な連携 ]

    迅速な情報共有や設計図書に対する質疑の応答、詳細な施工検討・調整を行うことを目的とし、東葉高速鉄道の監督員が現場に常駐するほか、監督員と受注者が一堂に会する工事調整会議を高頻度で行うことにより、週休2日を達成するよう工事を実施する。特に、監督員の常駐は、大林組からの情報や質疑の内容が東葉高速鉄道内で速やかに共有されることに繋がり、意思統一及び問題対応の迅速性の面で効果が出ている。

  • 取 組2
    [ 工事看板等で週休2日に取り組んでいることを明示 ]

    民間工事でも週休2日に取り組む姿勢を近隣住民が目にしていただくことで、建設業界の働き方改革に寄与していることをアピールすることを目的に実施する。また、現場に出入りする協力会社にも、週休2日という働き方を改めて意識する契機となっており、関係者からは好意的に受け止める声が多く寄せられている。建設業界の働き方に対する考え方は着実に変わってきているが、業界の「当たり前」に向け継続して取り組む。

※週休2日の対象外期間
夏季休暇や年末年始休暇のほか、鉄道工事特有の別途工事にて行われる電気工事や駅設備工事との競合作業により昼夜間作業が必要な期間も対象外とする。

VOICE

発注責任者の声

共に建設業の将来を見据え

東葉高速鉄道株式会社 運輸施設部 工務課長田辺 大輔さん

発注に当たって
本工事は都市計画事業の一環として、新たなまちづくりの核となる駅を整備するもので、公共性の高い大規模工事です。このため、建設業界の働き方改革に寄与することを目的に、設計段階から週休2日制を前提とした工期設定を行い、発注することとしました。

発注条件を振り返って
発注条件に週休2日制を盛り込んだ工事は当社として初めてです。現時点では大きな支障なく工事は進捗していますが、開業目標時期が設定されていることから、今後も丁寧に進捗を確認しながら工事を進める必要があると考えています。

今後に向けて
既存路線の運行を継続しながらの工事となるため、安全確保を最優先としつつ、関係者と連携し、開業に向けて着実に工事を進めていきます。
鉄道工事では作業時間帯が制限される工程があるなど他工種に比べ制約が多くあります。一方で、建設業界の労働改善に向けて、今後も可能な工事については事業計画及び設計段階から発注条件の工夫などに取り組みたいと考えています。

田辺 大輔さん

受注担当者の声

週休2日が条件となる案件増加に期待

株式会社大林組 東京本店
土木事業部 統括部長
栃折 宣彦さん

受注に当たって
今回の工事は、列車運行に支障を与えずに高架橋の真横に駅を新設する難工事でありながら、週休2日が入札条件に含まれていました。時間外労働の上限規制の適用前から働き方改革を率先して進めている弊社としては、当然取り組むべき工事であると捉え、受注に向けて積極的に取り組みました。

発注条件の受け止め
様々な鉄道会社の工事を請負っていますが、入札時から週休2日の設定をしていただいている工事は非常に少ない状況です。弊社をはじめ各協力会社もワークライフバランスの改善が図れると好評を得ています。

今後に向けて
週休2日を守りながら予定工期内に安全第一で新駅が開業できるよう現場をサポートしたいと考えています。また、今後は、公共工事だけでなく本工事のような民間・鉄道工事においてもこのような案件が増える事を期待しています。

栃折 宣彦さん

工事担当者の声

現場業務の効率化により週休2日の働き方に対応

株式会社大林組 東京本店
東葉船橋新駅土木工事事務所 所長
柏崎 孝光さん

発注条件の受け止めと現場での対応
工事を担当するに当たり、週休2日の条件下で駅開業目標を達成するためには、鉄道工事特有の施工条件を踏まえ電気部門等の他部門や関連する区画整理事業等と早期段階から工事調整が必要であり、厳しい工程であると感じていました。
諸条件により工事着手が若干遅延しましたが、想定された課題に対する技術検討・協議の迅速な対応や専門業者の施工人員増などにより、週休2日条件下で順調に進捗しています。
また、現地状況に伴う変更は発注者と迅速な協議により、工程遅延防止を図っています。

今後に向けて
ICTツールを用いて発注者と迅速な情報共有に繋げ、資機材・労務人員の早期確保と共に列車運行の安全を念頭に予定工期内の工事完了を目指しています。
当社が取り組んでいるノンコア業務の外注化(BPO管理センター※)は、職員の現場業務低減に寄与しており、週休2日に対応した働き方改革の一助となっています。

柏崎 孝光さん

※BPOはBusiness Process Outsourcingの略。
企業の業務プロセス(バックオフィスや定型業務など)を、外部の専門組織に委託して実行してもらうことを指し、BPO管理センターは、主に現場外で実施可能なノンコア業務(工事写真整理、施工体制台帳作成など)を外注化し、特に若手現場職員が付加価値の高いコア業務(施工計画、発注者協議など)に集中できる環境作りを行う。
2022年7月パイロット現場で試行運用開始、2023年4月東京本店土木全現場へ運用拡大。

(2026年3月作成)

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